WiMAXってよく聞くけど何のことなの?
WiMAXとは、UQコミュニケーションズが提供している無線のインターネットサービスです。
WiMAXとWiFiとの違いやメリット・デメリットを初心者にもわかりやすくまとめました。
契約する時のおすすすめプロバイダや、おすすめのルーター、光回線・他社ポケットWiFiとの比較まで幅広く紹介していますので、WiMAXに興味がある方は最後までご覧になってみてください。
WiMAXとは何か?初心者にもわかりやすく説明すると
WiMAXとは、無線通信技術の規格の1つで、KDDIグループのUQコミュニケーションズが提供しているモバイルインターネットサービスです。
『Worldwide Interoperability for Microwave Access(高速ワイヤレスインターネット)』を略してWiMAXと呼ばれています。
一言で言うと無線を利用したインターネットです。
基地局から発信されている電波をモバイルWiFiルーターで受信をして、無線LANでインターネット接続ができるようになっています。
WiMAX端末を持ち運びすれば、外出先でもノートPC、タブレット、スマホなど複数の端末を、モバイル通信でインターネット接続ができるのが魅力です。
20社以上のプロバイダが、UQコミュニケーションズが管理しているWiMAX回線を利用して、WiMAXサービスを提供しており、UQから契約をすると『UQ WiMAX』、auから契約すると『au WiMAX』と名称が変わります。
どのプロバイダを利用しても回線は変わらないので好きなプロバイダを選択できるのが特徴的です。
WiMAXの有料サービスが開始したのは2009年。現在は更に高速化したWiMAX2+が主流となっています。
WiMAXとWiFiの違いとは?
WiMAXとWiFiって何が違うのでしょうか?
Wi-Fi(Wireless Fidelity)とは、IEEE 802.11に対応した無線LANの規格名称で、パソコン、テレビ、スマホ、ゲーム機など、ネットワーク接続に対応した機器をLANケーブル無しの『無線』でインターネットに接続する技術のことを言います。
出典:http://buffalo.jp/product/wireless-lan/wi-fi/about/
『WiFi=無線LAN』と覚えておくと良いです。
WiMAXは通信技術を意味していますが、WiFiはルーターとPCやスマートフォンを繋ぐ中継的な役割をしています。
WiMAXとWiFi(無線LAN)では通信方式、利用可能な範囲、通信速度が違います。
- WiMAX・・・広域のネットワーク『WAN(Wide Area Network)』
- WiFi・・・自宅やオフィスなどのローカルネットワーク『LAN(Local Area Network)』
WiMAX2+の最大通信速度は440Mbpsですが、WiFiの最大通信速度は規格によって違います。
規格 | 周波数 | 最大通信速度 |
---|---|---|
IEEE802.11a | 5GHz | 54Mbps |
IEEE802.11b | 2.4GHz | 11Mbps |
IEEE802.11g | 2.4GHz | 54Mbps |
IEEE802.11n | 2.4GHz 5GHz | 600Mbps |
IEEE802.11ac | 5GHz | 6.9Gbps |
2.4GHzの周波数は家電製品やBluetooth電波干渉を受けやすいが、障害物に強い。5GHzの周波数は電波干渉を受けにくいが、障害物に弱いという特徴があります。
インターネットの通信方式は携帯キャリアの3G、4G LTE、WiMAX、WiFiと複数ありますが、携帯キャリアのモバイル回線はデータ量が少ないですので、利用可能なデータ量と通信速度を求めるのであればWiMAXが一番おすすめです。
WiMAXにはメリットもデメリットもありますので、自分のスタイルに合うようでしたらWiMAXの契約を考慮に入れてみると良いでしょう。
WiMAXのメリット10選
1.家の中でも外でもインターネットが使える
WiMAXのモバイルWiFiルーターはポケットに入れられるほどの大きさで、スマホのように簡単に持ち運びができます。
WiMAXの電波が届く場所ならば日本中どこでも無線接続でインターネットに接続できます。
外出先のカフェなどでは無料WiFiスポット(公衆無線LAN)が利用できる場所も多くあります。
しかし、無料WiFiスポットはセキュリティ面では安心ができません。特に暗号化なし、WEPキーのフリーWiFiでは個人情報を入力しない方が良いと言われています。
WiMAXがあれば常にセキュリティ的に安心なインターネットに接続することが可能です。
2.工事無しで即日インターネットに繋がる
WiMAXは光回線のようにインターネットの工事が必要ありません。
光回線の工事が難しい地域、マンション、社員寮などでも気軽に利用できるのが大きなメリットです。
インターネット回線の工事がないので、引越しする時もWiMAX端末を新居に持っていくだけで即日インターネットに接続できるのでとても便利。
光回線はモデム、無線LANなどの配線で自宅の見栄えが悪くなってしまいがちですが、配線無しですっきり使うことができるのが魅力です。
3.色々な機器にワイヤレスで接続できる
WiMAXのモバイルルーターが1台あれば、ノートパソコン、タブレット、スマホ、ゲーム機など複数の機器に同時接続ができます。
一人暮らしはもちろんのこと、家族複数人で利用しても大丈夫。
もし、外へ持ち運びをしないのでしたら自宅専用のホームルーターも用意されています。
外出先でも使う人はモバイルルーター、家の中だけで使う人はホームルーターと利用環境にあったルーターを選択できます。
4.通信速度が速いから動画も快適
WiMAX2+回線の最高通信速度は下り最大440Mbpsという高速通信です。
4×4 MIMO・CA(キャリアアグリゲーション)・256QAMという通信技術が対応し、最新機種の『W05』ではau 4G LTEと同時接続することで最高通信速度は708Mbpsとなりました。
『モバイル回線は遅い』という印象をお持ちの方もいると思いますが、光回線が登場した時は100Mbps、ADSLは8Mbps、そう考えるとWiMAXはかなりの高速通信です。
YouTube動画やHulu、Netflixなどの動画配サービスもWiMAXでサクサクと快適にご覧になることが可能です。
5.ギガ放題で速度制限なし
多くのモバイル回線には通信制限があります。
大手キャリア(ドコモ、ソフトバンク、au)のLTEは無制限で利用できるプランはなく、5GB、7GB、20GBといった契約しているデータ量を超過すると当月は128Kbpsの速度制限となります。
スマホで月中で速度制限になってしまった事がある人は多いのではないのでしょうか?
WiMAXには『ギガ放題』というプランがあり、ギガ放題プランに加入することで月間データ通信量は無制限となります。
WiMAXルーターがあればスマホの速度制限で悩まされることも無くなります。
関連記事:WiMAXのギガ放題とは?比較して最安プランを選ぶ方法【使い放題】
6.au 4G LTEの回線でエリアが広い
WiMAXはKDDIグループのUQコミュニケーションズが提供していますので、オプションでau 4G LTEの回線も利用することができます。
LTEオプション料金は月額1,005円かかるのですが、LTEオプション無料プラン(3年契約)に加入することで3年間無料でau 4G LTEの回線が利用できます。
関連記事:WiMAXのエリア検索の使い方!サービス対応エリアの確認方法まとめ
7.auのスマホ料金が安くなる
Wi-Fiルーターとセットでau携帯電話料金が安くなります。
auのスマホをお持ちの場合、『auスマートバリューmine』に加入することで、毎月のスマホ料金が最大1,000円割引となります。
KDDI系列なだけあってauユーザーには嬉しい割引ですね。
※対応していないプロバイダもありますので注意してください。
8.契約前にお試しレンタルができる
モバイル回線は実際に利用してみないと、電波が入るかどうかがわかりません。
WiMAXには『Try WiMAX』というお試しレンタルサービスがありますので、事前に実際にどれくらい速度が出るのか?圏外にならないか?など確認してから契約に進むことができます。
契約後に万が一満足できなかった場合も8日以内ならば、解約金などキャンセル料金がかかりませんので安心です。
関連記事:WiMAXをお試しレンタルできるTry WiMAXの申し込み方法と注意点
9.固定回線の代わりで通信料金が節約できる
WiMAXルーターを固定回線の代わりに利用することもできるので、複数のインターネット回線を契約されている方は、WiMAX回線にまとめて料金を節約することもできます。
例えばスマホでソフトバンクのギガモンスター(20GBプラン)や、ドコモのウルトラパック(20GBプラン)と光回線を契約していた場合
- ギガモンスター(ウルトラパック)・・・6,000円
- 光回線・・・5,000円
- 合計・・・11,000円
- データ定額ミニ 2GB・・・3,500円
- WiMAX・・・3,411円
- 合計・・・6,911円
固定回線を解約してWiMAXにまとめてしまうことで4,000円以上節約することができます。
もうソフトバンクのギガモンスターやドコモのウルトラパックの高い料金を支払う必要もありません。
10.キャンペーンが豊富で料金が安い
WiMAXはMVNO(仮想移動体通信事業者)がキャンペーンを実施しており、光回線や他社のポケットWiFiと比較しても料金が安いのが特徴的です。
月額料金 | 初期費用 | データ量 | |
---|---|---|---|
Broad WiMAX | 3,411円〜 | 3,000円 | 無制限 |
UQ WiMAX | 4,380円〜 | 3,000円 | 無制限 |
ワイモバイル | 4,380円〜 | 3,000円 | 無制限(一部地域) |
光回線 | 5,200円 | 16,200円(マンション) | 無制限 |
UQ コミュニケーションズからUQ Flatツープラスギガ放題を申し込みした場合、WiMAX2+の月額料金は4,380円となります。
他社ポケットWiFiは4,380円、光回線では5,000円前後となりますが、WiMAX2+の場合はプロバイダの月額割引キャンペーンを利用することで月額料金は3,341円(3ヶ月間2,726円)となります。
光回線や他社無制限ポケットWiFiよりも1,000円以上通信費を節約することが可能なのです。
Broad WiMAXならば月額料金最安値級で利用することができますのでおすすめです。
WiMAXのデメリット
1.電波が障害物に弱い
WiMAXの電波は基地局との間にビル、建物などの障害物があると電波が入らない場合があります。
WiMAXは2.5GHz帯の電波を利用しており、携帯キャリアのLTEと比較をすると、高速通信ができるものの障害物には弱いのがデメリットです。
WiMAX2+の基地局数は30,000局を超え、WiMAXが対応していなかった宮古島や石垣島などのエリアでも利用可能となりましたが、都市部でも繋がらないエリアの穴(カバレッジホール)があったり、屋内の電波は弱くなるケースがあります。
現在は屋内基地局を設置したり、地下鉄にアンテナを置いたりなど対策は進んでいます。
WiMAXエリア内でも利用できない場所はありますが、そんな時はau 4G LTEの電波が利用できる『ハイスピードプラスエリアモード』に切り替えることでデメリットの解消ができます。
2.3日で10GBの速度制限がある
WiMAXはギガ放題プランに加入することで月間のデータ容量は無制限となりますが、3日間で10GB以上のデータ通信量を超えてしまうと速度制限対象となってしまいます。
- 翌日18時〜2時までの8時間
- 速度制限後は1Mbps
- YouTubeの標準画像動画は普通に見れる程度
速度制限はかなり緩めに設定されていますので、そこまで困ることはないでしょう。
10GBという容量もYouTube動画が高画質が13時間、標準なら47時間とかなりの容量があります。通信制限はあまり気にせずに利用して問題ありません。
関連記事:WiMAXの速度制限まとめ!3日で10GBの確認方法や解除時間
3.光回線よりは安定しない
WiMAXはモバイル回線になりますので固定回線の光回線と比較すると、やや不安定です。
- 光回線・・・最大速度1Gbps
- WiMAX・・・最大速度708Mbps
PINGの応答速度も遅めとなりますので、FPSやFF14などのシビアな判断が求められるネットゲームをやられる方は注意が必要です。
WiMAXは普通にインターネットをする分には全く問題ありませんが、超高画質の動画の閲覧、オンラインゲームで回線の遅延、PINGの数値が気になる方には向かないインターネット回線ですので、安定した回線が必要な方は光回線を選択されることをおすすめします。
光回線も沢山種類がありますが、『GMOとくとくBBのドコモ光』は料金も安く、回線が安定して高速通信ができますのでおすすめです。
WiMAXの契約プラン
WiMAXの契約プランは2種類あります。
- 通常プラン・・・月7GBまでのプラン
- ギガ放題・・・月間のデータ容量が無制限のプラン
あまりインターネットを利用されない方は通常プラン、通信制限を気にせず利用したい方はギガ放題プランを選択しましょう。
2つのプランは月ごとに変更が可能です。
最初の3ヶ月間は通常プランの料金でギガ放題が利用できますので、まずはギガ放題から始めて見るのが良いでしょう。
WiMAXのルーター
WiMAXサービスを利用するためにはWiMAX専用のルーターが必要となります。
WiMAXルーターは家の中でも外でも利用可能なモバイルルーターと、自宅のみで利用可能なホームルーターがあります。
- モバイルルーター・・・持ち運び自由でバッテリー駆動
- ホームルーター・・・自宅でしか利用できないが屋内で繋がりやすい
どちらのルーターも0円ですので、WiMAXの契約をすれば無料でもらうことができます。
ルーターによって最大通信速度、連続通信時間が違い、LTEに対応しているものとしていない端末があります。
WiMAX2+エリアのみではなく、au 4G LTEエリアでも利用したい場合はLTE対応の端末をしなくてはいけません。
- モバイルルーターならば最新機種の『W05』
- ホームルーターならば最新機種の『L01s』
が高速でLTE対応なのでおすすめです。
関連記事:WiMAXのルーター比較!今一番おすすめできる機種(端末)はコレだ!
クレードルがあれば有線接続も可能
WiMAXのモバイルWiFiルーターは無線での接続となりますが、同時にクレードル(約3,000円)を購入することで、有線接続ができるようになります。
クレードルとは有線LANポートが付いた充電器になります。
最新機種の『W06』はクレードルには対応していません。
関連記事:WiMAX W05のクレードル(充電器)は購入するべきか?販売価格や口コミ・評判も | ねとわか - WiMAX・ネットサービスの比較!おすすめがわかる
WiMAXのプロバイダの選び方
WiMAX回線はUQコミュニケーションズが提供していますが、多くのプロバイダ(販売代理店)がUQから通信回線を借りてWiMAXサービスを展開しています。
WIMAXサービスは
- UQの公式サイト
- 家電量販店
- auショップ
- 各プロバイダ
から申し込みが可能ですが、UQ・家電量販店・auショップからの申し込みはキャンペーンの特典がほとんどありませんのでおすすめできません。
WiMAXはお得なキャンペーンを実施しているプロバイダを選ぶだけで3万円以上も料金が変わります。
『ねとわか』では月額料金が最安値級で利用できる『Broad WiMAX』をおすすめしています。
- 月額料金が2,726円〜と安い
- 端末を即日発送してもらえる
- すぐに利用したい場合は店舗での受取も可能
- LTEオプション料金(月額1,005円)が無料
- 8日以内ならばキャンセル可能
※申込みの際にオプションを選択する必要がありますが、契約後すぐにネットから解約が可能です。
まとめ
WiMAXとはUQコミュニケーションズが提供しているモバイル回線のインターネットサービスです。
スマホ、タブレット、ゲーム機、ノートパソコンなどのモバイル機器を多くお持ちの方にはとても便利で、データ量を気にせず速度制限なしで利用したい方におすすめです。
WiMAXは工事もいりませんし、引越しの時も楽ちんなので一人暮らしのインターネットにも向いています。
高速通信で利用できるものの光回線の方が安定しますので、ライフスタイルに合わせて決めてみてはいかがでしょうか?